勉強会のススメ

みなさん、勉強会参加してますか?

ここで言う勉強会とは主にIT系の勉強会を指すわけですが、ここ最近、全国では多くのIT系勉強会が開催されています。
オーケイ、勉強会の話ならウワサには聞いたことがある。興味もある。しかし、どう参加していったらいいのかわからない・・・
そんな意識高いエンジニアを目指すあなたに送る、勉強会のススメです。

勉強会の探し方


勉強会に参加すると決めたら、最初は勉強会探しです。

勉強会の開催予定は主にイベント告知サイトでおこなわれていることが多いので、これで探します。主なものとしては以下のサイトです。

またこういった告知サイトを縦断的に検索できるサービスなどもあります。

変わったところでは、スタンプラリー形式でIT系の勉強会に参加することで景品をもらえる、IT勉強会スタンプラリーというものもあります。

こういったところを参考に、最初は近場の勉強会をチョイスするのがいいでしょう。

このときに注意すべきポイントが2つあります。それは

  • 営利団体(企業含む)が主催の勉強会は避ける
  • 参加費が安いところを選ぶ

この2点です。
基本、企業等が行なっている勉強会(というよりセミナーに近い)だと、どうしても企業の製品の宣伝活動も含んでいるため、幅広い技術に触れるには不向きです。*1

また、勉強会は主に有志が集まって草の根的に運営している場合が多いので、場所も公営のもの*2を使用。参加費も、その会場利用料を参加者で割りカンする、といった具合です。ですので無料〜\1000程度の勉強会を選ぶのがよいでしょう。

幸いなこと(?)に、ほとんどの勉強会は日曜日ではなく、土曜日に集中します。というのも勉強会を行った後には、有志で懇親会をやることが通例だからです。土曜日であれば、翌日が休みの方も多いので、例え飲み過ぎたとしても安心です。週明けの仕事にも勉強会疲れを持ち込むこと無く、仕事に集中できるでしょう。*3

ちょっとだけ勉強会のお手伝いをしよう

さて、このようにして勉強会に参加していけば、あなたも立派な意識高い系エンジニアです。
5回程度でいいでしょう、勉強会に出て、主催者とかになんとなーく顔を覚えてもらったぐらいで十分です。

次のステップは勉強会でちょっとだけ役に立つ人になることです。

先程も述べたように、勉強会を主催するのは主に草の根のコミュニティです。そこにいる人達は別にコミュニティ活動だけに専念しているわけではないので、人手が足りないなんてことは、よくあります。
ですので、自分のできる範囲で十分です。ちょっとしたことを手伝ってあげると、みんなきっと喜んでくれます。

例えば、ちょっとだけ早めに会場に行って会場の設営を手伝ってみる。これも立派なコミュニティ活動です。
例えば、あなたがUstやニコ生が得意である場合、勉強会の模様をストリーミング配信するのもいいかもしれない。*4
例えば、デジカメで勉強会の模様を撮影して記録に残せるようにすることでもいいかもしれない。
どんなことでもいいでしょう。ちょっとしたことで、コミュニティでのあなたの存在感は増すはずです。

勉強会でスピーカーデビューしよう


さて、ここまでであなたもコニュニティではちょっと知られた顔になってきたかと思います。
次のステップはあなたが勉強会で話をする事です。

勉強会で話をする人は、実はそれほど多くありません。どのコミュニティも発表してくれるスピーカを常に探しています。地方ほど、その傾向は顕著です。

あなたが話ができそうなことなら、なんでもいいんです。勇気を持って、「こういう話でセッションがしたい」と主催者に相談してみましょう。きっと喜んで発表の場を設けてくれるはずです。また発表のやり方などについても、きっと相談にのってくれるはずです。
万一、無下に断られるようなら、そこは悪い勉強会です!もう行かなくてもいいでしょう。

そして何より、勉強会において話をするということは、自分にとっても非常に大きなメリットがあります。例えば以下のようなものです。

  • 発表する技術についての理解が深まる

人前で発表するのは、その技術に対して体系的な知識を要求します。
例え業務などで慣れ親しんだ技術であっても、いざ発表するとなると、どう発表しようか迷うものです。そのためにも知っていることでも、さらにその知識を深めるべく、勉強することができます。

また、初心者にはおすすめできませんが、敢えて自分がこれから知りたい技術に関して発表する予定を、勉強会に組み込んでしまうことも効果的です。なぜなら、発表しなければならない!と思ったら、無理にでも自分が勉強しないといけなくなりますから。*5

  • アウトプットするとインプットが増える。インプットは更なるアウトプットへ

これは自分の言葉ではなく、TDDの伝道師 id:t-wada 氏の言葉です。
発表することで、すくなくともなんらかの反響が必ずあります。
この部分が面白かった、ここがよく分からなかったなどの発表した技術に関する質問。その質問の答えがよく分からなければ、当然調べますよね?これが更なるインプット。自分の技術の向上になります。
また、発表の仕方そのものについての意見などもあるでしょう。あるいは、Twitterなどでその技術の第一人者からツッコミが入るかもしれない。*6
そのフィードバックが、そのまま自分の経験値になります。
だからこそ、多少の間違いや失敗はあってもいいんです。*7

  • 人前で話をする度胸が身につく

普通に社会で生活してると、なかなか大勢の人の前で話をする機会というのはありません。また、大勢の前で話をするということは、立派なスキルです。残念ながらこのスキルはいくら(本などで)学習しても身につくことはありません。自分で人前に立って実際に話をすることでしか経験値を積むことができないのです。
勉強会はその貴重なスキルを磨く場でもあります。

  • 社会的評価

つい最近では、こういった個人のコミュニティ活動を重視する会社もたくさん見受けられるようになりました。
会社としても同じ給料を払うなら、フツーのエンジニアより、勉強会等で発表をするような意識高いエンジニアが欲しいはずです。
また、こういった活動をしているということを会社にも積極的にアピールするのもいいでしょう。
もし全く評価されないという場合、そこは悪い会社です!今すぐ転職を考えたほうがよいでしょう。

  • 様々な人に会える

ひょっとしたら、これが一番重要なのかもしれません。
勉強会にはエンジニアも当然いますが、そうでない人もいます。プログラミングとは無縁な人であったり、あるいは学生であったりと色々です。こういった人たちと積極的にコミュニケーションをしましょう。
また、そういった人たちに名前を覚えてもらうためにも、個人名刺は有効です。会社の名刺より個人名刺がベターです。
これに自分の名前やTwitterのID、メールアドレスなどを入れておきましょう。そして、自分が話を聞いて面白い!とおもった人には、必ず名刺を渡すようにします。可能であれば、相手の名刺ももらいましょう。TwitterのIDが書いてあれば、即フォローです。
エンジニアである以上、技術は当然大事なのですが、それ以前に人との縁というのは凄く大事です。この縁を広げ、大事にすることで、よりエンジニアとして充実できるのではないでしょうか。

Conclusion


以上、自分がいままで勉強会に参加してきて得た経験などをベースに、いろいろ書いてみました。

最近自分は「実はエンジニアってプロスポーツ選手のような世界なのでは?」と思うことがあります。

極端なことを言えば、別に勉強会なんか参加しなくてもこの業界でそれなりにメシを喰っていくことはできます。*8
プロ野球で言えば、万年二軍みたいなもんです。二軍でもメシは(多分)食えます。でも万年二軍でいいんでしょうか?
更に上を目指すなら、当然練習が必要です。プロの選手はオフには自主トレしますし、シーズン中でも絶えず練習しているはずです。それも自主的に。これは他のジャンルのスポーツ選手などもそうではないかとおもいます。
IT業界で言えば、休みの日にわざわざ勉強会に参加することだったり、あるいは帰宅後に自分の興味がある技術について調べたりすることが、これに相当するのではないでしょうか。
でも、これを楽しいとおもえるか?そこまでして仕事(あるいはIT)に関わりたくないって人もいるかもしれない。おそらく今のIT業界で働く大多数の人はこういう思いかもしれません。
しかしこれは残念なことに思えます。なぜならホントはエンジニアの仕事って楽しいものです。この楽しみを知らないのはもったいない!と自分は思うのです。

でも、この楽しみを獲得するためには、学び続けていくしかありません。
プログラマが知るべき97のこと」のきのこ18「学び続ける姿勢」の最後に、こうあります。
「技術はすごい速さで進化していきます。学ばなければ、置いて行かれることは確実です。」
これは真実です。

ぜひ、勉強会に参加して、自分が知らなかった新しい技術に触れ、新しい仲間を探してみてください。
きっと充実したエンジニアライフが、そこにあるはずです。

*1:但し、中には企業主催でも素晴らしい勉強会もあります

*2:例えば市民センターとか図書館といった場所

*3:それでも疲れてたら、RedBullを飲めばいいよ!

*4:でも主催者さんの了解は必ず取ってね

*5:人はこれを勉強会駆動勉強という。でも初心者はマネすんなよ!w

*6:でも怖いものではなく、素晴らしいアドバイスであることが多いです

*7:嘘はだめだけど

*8:と言っても未来永劫ではなく、せいぜいあと10年ぐらいとか思ってますが